metro_chinese’s diary

中国文化論教室

2月28日(木)「満洲国」文学研究会のお知らせ

続けてお知らせいたしますのは「満洲国」文学研究会第23回定例研究会についてです。

中文からは垣原さんが発表します。
さらに一昨年の夏季集中講義に来て下さった岡田英樹先生の発表もあります。
是非いらしってください。

以下に海報を載せます。

満洲国」文学研究会 第23回定例研究会

【日時】2013年 2月28日(木) 午後1時~
【会場】東京外国語大学 本郷サテライト4階セミナー室
   ( 東京都文京区本郷2-14-10。いちばん下の地図も参照下さい。
     交通経路: ◆地下鉄 丸ノ内線大江戸線本郷三丁目」駅下車、徒歩5分
           ◆JR中央線総武線御茶ノ水」駅下車、徒歩10分 )
【研究報告】
・"citizenship"とは何か: 蕭紅と与謝野晶子の作品を読んで……… 垣原智子
             (アメリカ・カリフォルニア大学・サンディエゴ校博士課程、首都大学東京客員研究員)
 満州での体験を「住民」として書いた蕭紅の、そして「観光客」として書いた与謝野晶子の作品について考え、彼女達の間での民族、社会階層、そして「故郷」に関する概念の違いを探る。この二人の作家のアイデンティティは、自分とは異なる「他者」と自分を比べるからこそ自覚され、成り立つと言える。

・古丁の『附逆』作品再検討 ……………………………………… 岡田英樹(立命館大学名誉教授)
 「満洲国」末期に書かれた古丁の4作品、「新生」、「西南雑感」、「下郷」(「農村へ」)、「山海外経」は、いずれも露骨に「満洲国」を賛美し、国策への協力を謳歌した作品として、中国では「附逆」作品とのレッテルが貼られてきた。しかし、その外衣の裏に隠された、古丁のしたたかな反骨精神を読み解くことは可能ではないかと考える。わたしなりの「ヨミ」を示して、みなさまのご批判をいただきたい。

☆研究会の紀要論集『中国東北研究の広場』最新第3号が刊行されました。(2012年8月刊、定価1000円)
 以下は目次です、お問い合わせは事務局までお願いいたします:
【論考】1920 年代奉天における新劇活動の諸相 ―― 『盛京時報』掲載演劇関係記事の検証を通して (大江千晶)
国土淪陥 文人何為 ―― 以偽満洲国作家爵青為箇案(劉暁麗)
植民地時期韓国文学と満洲国 ―― 最近の韓国の研究傾向を中心として(徐 榮イン)
「大東亜」の中の/「大東亜」に対する“他者”―― 第一回大東亜文学賞と爵青「黄金的窄門」、石軍「沃土(橋本雄一)
【資料】古丁の散文詩集『浮沈』・解説(岡田英樹)
【復刻】古丁『浮沈』(岡田英樹編)
【復刻】東亜同文会『東亜週報』第3 号(石田卓生)
満洲報』文芸欄の研究(一) ── <星期副刊>の作家と作品 附録:<星期副刊>目次(部分(大久保明男)
【書籍紹介】田中克彦ノモンハン戦争 モンゴルと満洲国(石田卓生)

忘れ得ぬ面影 ―― 研究会にお関わり下さった故人を偲ぶ(編集委員会
満洲国」文学研究会 活動報告(2009.1~2012.7)(編集委員会)